概要
術師たちの殺し合い
羂索が始めた呪術を与えられた者たちの殺し合いで、未曾有の呪術テロ。「永続するゲームを終わらせる」という無理難題な縛りで成り立たせている。
全国に10の結界(コロニー)を展開し、それぞれで殺し合いが繰り広げられている。結界の半径は5〜6kmほど。
かなり無理をして作った結界なので、羂索自身も縛りを負っており、あまり理不尽な条件づけもできない。「管理者が羂索ではない」というのもその一つ。そのため、例え羂索を殺しても死滅回游が終わることはない。泳者が全員死ぬか泳者が全員参加を拒否して死ぬまで死滅回游が終わることはない。
コガネ
各泳者に一体ずつ式神。窓口の役割を担い、管理者との仲介をしてくれる。鹿紫雲が追加した総則のおかげで、泳者の情報を参照できる。
梵界
死滅回游は結界を用いたゲームだが、通常の結界とは一線を画した結界が用いられている。これは天元が展開しているより優れた結界、浄界の中でも要となっている皇居を中心とした浄界・薨星宮の浄界・京都山国御陵浄界・飛騨霊山浄界の4つの浄界をベースに作られている。死滅回游の結界は浄界よりも優れた結界である梵界とされている。
管理者
厳密に言えば管理者は存在せず、「プログラム」と言っていい。ただ、強いて言えば結界の主である天元となる。天元には結界を解放する権利があるので、浄界を解き放つことで死滅回游を終わらせることができた。ただ、そうなると脈々と続いた呪霊との戦いや結界術のノウハウを1000年前からやり直すことになる。そのため、天元は高専側が羂索に勝つことに賭け、死滅回游を終わらせる選択はしなかったのである。
総則(ルール)
全部で8つの総則が設定されている。
- 泳者は術式覚醒後、十九日以内に任意の結界にて死滅回游への参加を宣誓しなければならない。
- 前項に違反した泳者からは術式を剥奪する。
- 非泳者は結界に侵入した時点で泳者となり死滅回游への参加を宣誓したものと見做す。
- 泳者は他泳者の生命を絶つことで点を得る。
- 点とは管理者によって泳者の生命に懸けられた価値を指し原則術師5点、非術師1点とする。
- 泳者は自身に懸けられた点を除いた100得点を消費することで管理者と交渉し死滅回游に総則を1つ追加できる。
- 管理者は死滅回游の永続に著しく障る場合を除き、前項によるルール追加を認めなければならない。
- 参加または点取得後、十九日以内に得点の変動が見られない場合、その泳者からは術式を剥奪する。
以下、各総則の補足情報。
総則1
泳者は術式覚醒後、十九日以内に任意の結界にて死滅回游への参加を宣誓しなければならない。
泳者が覚醒したのが10月31日24時頃なので、泳者たちは11月20日24時までに死滅回游への参加を宣誓しなければならないということになる。
総則2
前項に違反した泳者からは術式を剥奪する。
術式の剥奪は脳の変形によって起こるため、剥奪=実質死亡となる。なので、期限内の死滅回游参加をしない泳者は死んでしまう。ただ、術式を持っていない術師はノーリスクとなる。
総則3
非泳者は結界に侵入した時点で泳者となり死滅回游への参加を宣誓したものと見做す。
初めから結界の中にいる一般人は一度は外に出る機会を与えられる。泳者を閉じ込めるには、泳者が「自ら望んで入った」という前提が重要であり、これが結界の足し引きに影響を与えている。
総則6
泳者は自身に懸けられた点を除いた100得点を消費することで管理者と交渉し死滅回游に総則を1つ追加できる。
あくまで可能なのは総則の追加で、すでにある総則の削除はできない。ただ、総則を追加しての遠回しの否定なら可能。
総則7
管理者は死滅回游の永続に著しく障る場合を除き、前項によるルール追加を認めなければならない。
羂索に寄った総則を泳者に課してる関係上、ある程度公平な判断の元総則追加は認められる。
さらに、泳者によっていくつかの総則が追加されている。
- 泳者は他泳者の情報ー名前・得点・ルール追加回数・滞留結界ーを参照できる
- 泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる
- 泳者は身代わりとして新規泳者を結界外から招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる
- 泳者は結界を自由に出入りすることができる
- 死滅回游への参加を現時点2018年11月18日21時9分をもって打ち切る
- 夏油傑・伏黒恵を除く全泳者の死亡をもって死滅回游を終了する
総則9
泳者は他泳者の情報ー名前・得点・ルール追加回数・滞留結界ーを参照できる
鹿紫雲が追加した総則。宿儺を探すために追加した。
総則10
泳者は他泳者に任意の得点を譲渡することができる
虎杖の頼みを聞き日車が追加した総則。津美紀に殺し合いをさせないために追加させた総則で、これにより身内で点を回し合えば死ぬことはなくなった。
総則11
泳者は身代わりとして新規泳者を結界外から招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる
伏黒が追加した総則。本来は「泳者は身代わりとして新規泳者を結界外から招くことで死滅回游から離脱できる」という総則を追加しようとしたが却下され、代わりにこの総則が提案された。こちらの総則のほうが100点獲得のために泳者が最低でも20人死ぬことになるので、総則7の「死滅回游の永続」に抵触するので一度は反論したが、コガネが聞く耳を持たなかったので渋々この総則を追加した。
総則12
泳者は結界を自由に出入りすることができる
万が追加した総則。「戦う場所も相手も好きに選びたい」という理由で追加した。
総則13
死滅回游への参加を現時点2018年11月18日21時9分をもって打ち切る
羂索が追加した総則。総則7の「死滅回游の永続」に抵触する「さもなければこの浄界を破壊し死滅回游を強制終了させる」という選択を迫らせ、どちらを選んでも永続が叶わないという状況を作った。コガネはより持続可能な選択を選び、本来は通らないこの総則が通ることになった。
総則14
夏油傑・伏黒恵を除く全泳者の死亡をもって死滅回游を終了する
羂索が追加した総則。こちらも総則13と同様、「さもなければこの浄界を破壊し死滅回游を強制終了させる」という選択を迫らせ、半強制的に追加させた。これで新規泳者が参加することなく、羂索・宿儺以外の泳者以外を抹殺することで死滅回游を終わらせられることになる。
総則15
天元による人類との超重複同化の発動権は伏黒恵が持つこととする
羂索が追加した総則。羂索が死後の「保険」としていた総則で、乙骨に殺された際に追加した。これで宿儺が羂索の意志を継ぎ、超重複同化を行えるようになった。
結界の法則
死滅回游の総則とは別に、結界にも法則(ルール)が存在する。主な条件は以下。
- 侵入した泳者を設定された9つの地点にランダムで転送する
- 電波の遮断
- 結界の出入り
ただ、コガネの問いかけに応答しなければ転送は生じない。
泳者(プレイヤー)
死滅回游の参加者のこと。約1000名存在する。基本的に羂索が事前に用意しており、主に二種類存在している。
- 呪物を取り込ませた者
- 術式を所持しているが脳の構造が非術師の者
例えば、前者は鹿紫雲のような過去に羂索と契約した術師。後者は日車のような元々は非術師だが、術師として覚醒した現代の術師。
羂索は真人から抽出した「無為転変」で遠隔で泳者の脳を術師の形に整えた。前者は器としての強度を、後者は術式を発揮できるよう調整した。
泳者一覧はこちら。
目的
羂索の目的
羂索の最終目的は天元と全日本国民の同化。進化を果たした天元の魂は至る所に存在し、星漿体以外との同化も不可能ではない。進化後の天元は組成としては呪霊に近いので、羂索の呪霊操術の術式対象となる。呪霊操術で天元を取り込めば、天元と全日本国民の同化は可能となるが、現時点では高確率で不完全なモノとなってしまう。それを確実にさせるためにこの国の人間を彼岸へ渡し呪いをかける必要があり、そのために死滅回游を開催した。死滅回游の結界は日本の人間を彼岸へと渡す境界を結ぶ結界と繋がっており、死滅回游で生じた呪力を利用することでこの境界を動かし、全日本国民に呪いをかけることができる。つまり、羂索は天元と全日本国民の同化を確実なものにするための慣らしとして死滅回游を行っている。
羂索は全日本国民と天元の同化は一億人の呪力を孕んだ呪霊に成ると見ている。ちなみに動機は「面白いと思ったから」。面白いと思ったことが本当に面白いかどうかは実現するまでわからないので、興味本位でこの狂った計画を実行しようとしているのである。
羂索は死滅回游の殺し合いだけでは十分な呪力が放出されないと考えていた。そこで、事前に各国首脳と会談し、軍隊を投入させるよう仕向けていたのである。投入された軍隊に呪霊をぶつけることで一方的に軍人を抹殺。非術師でも息絶える瞬間は大きく呪力が放出されるので、その呪力も活用することで死滅回游の目的である「慣らし」を完遂しようと目論んでいたのであった。
また、天元と日本国民の同化は永続が前提である死滅回游を終わらせない限り実行できない。なので、慣らし完了後に死滅回游を終わらせることも羂索の目的となっている。
高専の目的
虎杖、伏黒ら高専サイドの目的は主に2つ。
- 津美紀の救済
- 五条悟の解放
津美紀の救済
伏黒の姉、津美紀も羂索の手で泳者にさせられている。参加を表明しないと死んでしまう総則なので、このままでは強制的に殺し合いに巻き込まれてしまう。それを阻止するのが一つ目の目的。
そのために伏黒が考えたのは殺し合いをしないで済むようにできる総則の追加。具体的には「泳者間での点の譲渡を可能にする」というもの。死滅回游は19日以内に点の変動がないと術式を剥奪されるが、この総則を追加し身内で点を回し続ければ人を殺すことなく点の変動が可能となる。
さらに、「点を消費して死滅回游から離脱できる」という総則の追加も狙っていた。これだけでは総則7の「永続」に抵触する可能性が高かったが、「非術師を死滅回游に引き込む」という身代わり条件を盛り込めば可能性はあると考えていた。
つまり、津美紀救済のために
- 泳者間での点の譲渡を可能にする
- 点を消費して死滅回游から離脱できる
この二つの総則を追加し、津美紀が死滅回游を抜ける穴を作るのを目的としていた。そのためには得点が必要となるので、一気に大量の点を得るために100点以上を保有する鹿紫雲一・日車寛見を狙うことにした。
これに加え、乙骨は「物資が有限な以上、結界の出入りを可能にするルールをいつかは追加しなければならない」「だが、ドルゥヴや黒沐死のように攻撃範囲が広く無差別に人間を襲う泳者を結界の外に出すわけにはいかない」「他の結界にも似た泳者はいるかもしれない」「それらを全て排除してからとなる」「結界どうしの連絡は不可欠だ」という理由から
- 連絡手段の確立
- 結界の出入り
この二つのルール追加も必要と考えていた。
五条悟の解放
二つ目の目的は五条悟の解放。渋谷事変で獄門疆に封印されてしまった五条悟だが、「五条悟さえ解放すれば一人で全て片が付く」ということで五条悟解放も同時に進められている。
具体的には天元が持っていた獄門疆裏からの解放を目指している。あくまで開門の権限は表の所有者である羂索にあるが、死滅回游泳者の一人である天使の「あらゆる術式を消滅させる」術式を利用することで獄門疆裏からの解放が可能になる。なので、天使の受肉体である来栖華との接触を目的としていた。
結界
東京第1結界
新宿・池袋周辺に展開される結界。日車、レジィが滞留していた。虎杖、伏黒が参戦。
東京第2結界
葛西臨海公園周辺に展開された結界。鹿紫雲が滞留しており、秤・パンダが参戦した。
仙台結界
宮城県仙台市の結界。ドルゥヴ・石流・烏鷺・黒沐死という四者の猛者による三竦みの四つ巴状態が続いていた。乙骨が参戦し、その一角のドルゥヴを堕としたことで均衡状態が崩れた。
桜島結界
鹿児島、桜島に展開された結界。真希、憲紀が参加し呪霊化した直哉と戦った。
時系列
2018年2月
2018年10月31日24時
羂索が「無為転変」で泳者を覚醒させる
2018年11月9日午前9時
2018年11月12日11時28分
乙骨が参加
2018年11月12日12時
虎杖、伏黒が参加
2018年11月12日12時11分
秤、パンダが参加
2018年11月14日15時5分
真希、憲紀が参加
2018年11月14日深夜
2018年11月16日正午
伏黒が死滅回游を離脱できる総則を追加
2018年11月16日15時
2018年11月18日21時9分
2018年11月19日
最終決戦を12月24日に決める
羂索が米大統領に接触
2018年2月。
羂索が米大統領と会談を行い、「呪術」の存在を伝える。「呪力」を新たなエネルギーの可能性と認識させ、死滅回游への軍事投入を唆す。アメリカをはじめ、中国など諸国が羂索の話に乗り、11月に行われる死滅回游に軍隊を投入することに決める。
泳者の覚醒
2018年10月31日24時頃。
渋谷事変で羂索が呪霊操術で真人を取り込み、うずまきで無為転変を抽出。無為転変で遠隔で泳者たちの脳の構造を変え、泳者たちを覚醒させた。ここから死滅回游が始まる。
高専組が天元に接触
2018年11月9日午前9時。
高専組が薨星宮の天元の元を尋ね、羂索の目的や死滅回游の詳細を聞く。ここで津美紀を死滅回游から抜け出させるための総則追加と、五条悟解放のための天使との接触を目標に据えた。
仙台結界
2018年11月12日11時28分
乙骨が仙台結界の猛者であるドルゥヴ・石流・烏鷺・黒沐死と交戦し勝利。190点を獲得した。
東京第1結界
2018年11月12日12時。
虎杖、伏黒が東京第1結界に突入。バラバラの地点に転送され、虎杖は日車と接触、伏黒はレジィと接触していく。虎杖は日車との戦いを経て100点を使わせてもらうことになり、総則10「泳者は他泳者の得点を譲渡することができる」という総則を追加した。
伏黒はレジィとの死闘を制し、合計51点を獲得。戦闘後、目的の人物来栖と接触していく。
東京第2結界
2018年11月12日12時11分。
秤、パンダが東京第2結界に突入。目的の鹿紫雲に勝利し、100点を譲り受けた。これで津美紀が死滅回游を抜ける穴を作る総則を追加するための点が集まった。
桜島結界
2018年11月14日15時5分。
真希と憲紀が参戦。呪霊化した直哉と交戦し、大道・三代の乱入を経て勝利する。
他国軍隊の介入
2018年11月14日深夜。
虎杖、伏黒は来栖、髙羽と合流していた。
アメリカをはじめとした諸国が軍隊を投入し、実験サンプルとして呪術師の拉致を始める。ただ、呪霊には一方的にやられてしまうので、大量の軍人が抹殺されていき、これこそが羂索が軍隊を投入させた狙いだった。呪力と縁のない海外の非術師でも死に際は大きく呪力を放出するため、これにより国民を彼岸に渡らす境界を動かすのに必要な呪力が満たされた。
羂索が薨星宮直上に侵入
2018年11月16日0時0分。
羂索が薨星宮直上に侵入し、九十九・脹相と交戦。九十九・脹相が敗れたことで天元が取り込まれる。
慣らし完了
2018年11月16日正午。
死滅回游の慣らしが完了。日本国民と天元の同化の準備が整った。
伏黒が乙骨、秤、髙羽、来栖から譲り受けた点を合わせて359点となる。総則11「泳者は身代わりとして新規泳者を結界外から招き、100点を消費することで死滅回游から離脱できる」を追加し、津美紀を離脱させる状況を作る。
津美紀の受肉が判明
2018年11月16日15時。
伏黒が離脱の条件である100点を津美紀に譲るが、津美紀は実は受肉されており、正体は平安時代の術師、万だったことが判明。万が100点を使用し、総則12「泳者は結界を自由に出入りすることができる」を追加する。
津美紀の正体が万だと知り伏黒の魂が折れた瞬間を狙い、宿儺が「契闊」を唱え肉体の主導権を得る。伏黒に受肉し、伏黒の肉体の主導権を得る。その後、仙台結界で万と交戦し勝利した。
羂索が死滅回游を終わらせるための総則を追加
2018年11月18日21時9分。
死滅回游を終わらせないと全日本国民と天元の同化を行えない羂索は、「死滅回游の新規泳者の参加を打ち切ってくれ」「さもなければこの浄界を破壊し死滅回游を強制終了させる」というどちらも永続に抵触する選択をコガネに迫る。死滅回游は天元が展開した浄界を利用した梵界なので、天元を手中に収めた今羂索は浄界を解放することで死滅回游を終わらすことができる。この二択を迫ったことでコガネはより持続可能な選択をし、総則13「死滅回游への参加を現時点2018年11月18日21時9分をもって打ち切る」という総則を追加した。さらに、「夏油傑・伏黒恵を除く全泳者の死亡をもって死滅回游を終了する」も半強制的に追加させた。浄界を解放してしまうと慣らしに使用した境界も消えてしまうので、これで羂索は自分と宿儺以外の全泳者を抹殺することで、浄界を解放することなく死滅回游を終わらすことができるようになった。
五条悟復活
2018年11月19日。
天使の「邪去侮の梯子」で獄門疆から五条悟を解放することに成功。五条悟が羂索抹殺に向かうが、宿儺の介入があり、決戦の日を夏油傑の命日である12月24日に決める。
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コメント
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死滅回游の時系列について。
11/1に羂索が仙台コロニー出現とありましたが、これは全国のコロニーに実装されている「死滅回游の最初期段階に、参加を望まない住民を一律にコロニー外へ排出する機能」であって、必ずしも羂索自身がそこに居た事を示す描写では無いように思われます。
【根拠】
①元々コロニー内に住んでいる人は、1度は外に出る機会を与えられるとあり、実際この時は佐々木以外の多くの住民も同時に、長髪袈裟男の話をしていることから。
②死滅回游は、渋谷での羂索の無為転変&呪物の封印解除をきっかけに開始したと思われるが、その後に(瞬間移動の術を持たない)羂索が、全国に散らばる10コロニー内の全世帯を1件ずつ回って、非参加者を外に出すのは現実的ではないと思われるため。