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【呪術廻戦】222話の解説

この記事には最新話までのネタバレが含まれています。

目次

19本分の宿儺の指を取り込む

今までは宿儺は15本分の宿儺の指を取り込んでいたが、今回裏梅が4本回収していたようで、これで宿儺は19本分の指を取り込んだことになる。

今までの宿儺の指についてはこちらはご参照ください。

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残り1本は宿儺の予想では五条悟が持っているとのこと。五条悟は虎杖の死刑を延期するため、「宿儺の指を全て取り込ませてから」という条件を出したが、すでに一本を手中に収めており、実質虎杖の死刑を無かったことにしていたと宿儺は予想していた。

残り一本分は220話で登場した身仏を捕食することで補完した。身仏に関しては謎が多いが、宿儺が「羂索、いや天元か、皮肉のつもりか」と言っていたので、天元がこの身仏に関わっていることがわかった。

「皮肉」は特に事実や意図する主張と逆の事象を述べ、そうではないことに非難の意を込めることを指す。宿儺といえば「呪いの王」と称される災いを振りまく怪物。対して、仏は人々をあらゆる苦悩から救う存在。まさに相反する存在なので、宿儺を身仏とさせたことを「皮肉」と言ったのだろう。

羂索の動機

個人的に非常に面白かったのが羂索の独白シーン。羂索は今まで何が好きで何が嫌いか、感情をあまり口にすることがないキャラクターだったが、今回明確に嫌悪するものを口にした。

「この国の人間は現実が不変恒常なモノだと自ら暗示をかける」「命も生活も常に瀬戸際を流れているのに」「誰だって命をかける勇気を持っているわけじゃない」「だが、他人に勝手に命をかけられてしまったらあとは行動するしかないじゃないか」「現実も未来に希望がなくても死ぬことはいつでもできるんだ」「まずは一歩踏み出す、自分の理想に一歩近づく、その実感を知らないまま死んでいく人間を私は嫌悪するよ」

呪術廻戦222話より引用

簡単に言うと、羂索は現状に留まってる人間を嫌悪していることがわかる。これは天元に向けた言葉だが、天元といえば500年の時を経ると進化を迎えるが、その度に星漿体と同化し進化を止めてきた。1,000年以上に渡り進化を拒み現状維持を望んできた人間なので、羂索が天元にこの言葉を吐くのも納得である。ただ、羂索が天元にこんなことを言ったのはもっと深い因縁があるのかもしれない。

羂索は死滅回游を起こしたのは日本国民と天元を同化させ、一億人分の呪力呪霊を生み出すことだが、その動機は「面白いと思ったから」。つまり、興味本位であることが明かされた。

ただ、今回明かされた「この国の人間は現実が不変恒常なモノだと自ら暗示をかける」というセリフを加味すると、羂索はこの国の人間の生き様、もっと言えばこの国が嫌いで、それを潰すためという可能性も考えられる。羂索は二枚舌で平気で嘘を吐くので、表向き「面白いと思ったから」と言っただけで、本音はそういう想いから死滅回游を起こしたのかもしれない。

高専側

イノタクと伊地知

高専側でも注目すべき動きがいくつか描かれた。まずは伊地知が五条悟から託された仕事。伊地知はデカい仕事に取り組む模様。

また、イノタクが現れ七海のことで話がある模様。

入れ替わり

最注目は虎杖と日下部の稽古シーン。「そろそろ掴めよ、虎杖」と虎杖が言うという一瞬理解し難いシーンが描かれた。

つまり、虎杖の肉体の中に日下部が、日下部の体の中に虎杖が入っている状況と思われる。この真相に関して現在考えられてるのがこの2パターン。

  • 虎杖の能力
  • シン・陰流

シンプルに虎杖の能力。特に、虎杖は220話で九相図を取り込んだと思われる。

この九相図が持っていた「入れ替わり」の術式を虎杖が使えるようになってるかもしれないという可能性が一つ。

もう一つはシン・陰流の能力によるもの。シン・陰流は平安時代の術師、蘆屋貞綱によって考案された流派で、簡易領域といった技が編み出されている。

詳しくはこちら。

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まずそもそも虎杖が苦戦し、日下部のほうが入れ替わりに慣れてることから日下部側の能力と考えられている。これは「虎杖と日下部の魂が入れ替わってる」と考えられるが、確かにシン・陰流には魂に干渉するシーンが過去出てきた。与が放った簡易領域入りのカプセルは真人の魂を破壊し、確実にダメージを与えていた。

「領域」はあらゆる術式を中和する。なので、簡易領域を内側から発生させることで魂への攻撃以外無効な真人に対してダメージを与えられていた。ただ、これはあくまで「術式を中和できるから」ダメージを与えられていたのであって、正確には「魂に干渉した」とは言えない。「「魂への攻撃以外無効」な無為転変を中和したおかげで、真人にダメージを与えることができた」が正しい解釈だろう。

個人的にはこの入れ替わりは虎杖の能力によるものだと考えている。これはあくまで予想ではあるが、「虎杖には宿儺の術式が刻まれているのではないか?」と予想している。宿儺の術式「御厨子」は斬撃能力がメインだが、渋谷事変での戦いで炎による攻撃も使用していた。その際に唱えていたのが「■」「開(フーガ)」。

これは宿儺の術式を解明する上で非常に重要な情報となる。と言うのも、この「■」「開」というセリフは芥見先生の読み切り作品である「No.9」の主人公、九十九恢勝も使っていたからだ。九十九も宿儺同様「□」「開」と唱えることで、□から様々な武器を取り出し戦っていく。

これは「■」と唱えた後、別能力を扱っていた宿儺の戦い方と似ている。「■」「開」という読み切り作品の主人公と同じセリフを用いていることを考えると、能力自体も似ている可能性は高い。このことから、宿儺は「■」に様々な術式を保存してあり、「開」と唱えることでその術式を引き出すことができると予想できる。

ちなみに術式名の御厨子は収納具の一種。「術式を保存してる」ため「御厨子」という術式名が名付けられたとも考えられる。

虎杖は五条悟から「そのうち君の体には宿儺の術式が刻まれる」と言われていた。

現在、虎杖の体から宿儺は消えてしまっているが、実はすでに術式は刻まれており使用可能になっている可能性は0ではない。そこに「入れ替わり」という新たな能力を使っている可能性を考慮すると、「虎杖には宿儺の術式が刻まれており、その能力によって入れ替わりを行っているのではないか?」と繋げることができる。

そこから考えると、宿儺の御厨子の術式保存方法は「相手を取り込むこと」なのかもしれない。虎杖は九相図を取り込んだと思われるが、九相図を取り込んだことで宿儺の術式が発動し、虎杖が入れ替わりの術式を保存したのかもしれない。この考察が正しいとすると、虎杖は他にも様々な術式を使えるようになってるかもしれない。

逆に、シン・陰流での入れ替わりは「能力が範疇を超えてる」と思ってしまう。魂の入れ替わりは冷静に考えて相当な超常現象であり、「それがシン・陰流の技でできるのか?」と思ってしまう。この超常現象は術式の中でも相当異端であることから、個人的には術式の能力以外では考えにくいとは思う。

狗巻の腕

加えて、乙骨狗巻の呪言をコピーしている真相が明らかになった。乙骨が「あれは宿儺がやったことだ、彼が背負うべきじゃない」と言ってることから、これは狗巻が失った腕の話であり、加えて「ありがとう、使わせてもらうよ」と話していた。このことから、狗巻の切断された腕は乙骨がリカに食べさせ、それで呪言をコピーしていたのだと思われる。乙骨のコピー条件は石流が「腕などの人体の一部を捕食する」と予想していたが、どうやらそれで正しかったようである。

このシーンに関してだが、単に腕を使わせてもらったことに改めて感謝を伝えているのだと解釈している。「これから使わせてもらう」ということではなく、すでに腕を使ってコピーさせてもらったことへの感謝。「これからも呪言を使わせてもらうよ」という意味で、改めて感謝しているのだと思われる。

この漫画のテンポ感

そして、時間は最終決戦当日である12月24日まで一気に飛んだ。いや、改めてこの漫画のテンポ感はすごいと思うw普通はこの約一ヶ月の間に修行を行うのが王道だが、この漫画はそうしない。基本的に修行シーンを描くことはない。

個人的にはこの期間の動きをもう少し見たかった気持ちはあるが、これが作者の意向なのだろう。宿儺と万の戦いもたった3話しか描いておらず、変に引き伸ばそうとすることは絶対しないことがわかる。「自分が描く必要がないと思った部分は徹底的に削ぎ落とす」といった気概を感じられる。戦いが長引きすぎて、「まだ戦ってんの?」と思わされる作品も多いですからね。

ばっちこい

そして、五条悟と宿儺の戦いが始まろうとしていく。五条悟を送り出す高専一同。虎杖の「先生、術式邪魔」は虎杖っぽくて良いし、五条悟の「ばっちこい」も最高に主人公してるし、送り出すシーンも最高に良かった。やっぱりこういう王道展開はいい。特に、呪術廻戦は王道ばかりではないので、「ここぞ」という時に来る王道がたまらなく熱い。

どうやらこの戦いは五条悟と宿儺のタイマンになる模様。てっきり高専サイドと宿儺サイドの総力戦になるのかと思ったが、そうでもなさそう。羂索は個別で死滅回游の泳者狩りに動くようなので、高専側の誰かが羂索と対峙するといったところだろうか。羂索とのマッチアップは誰になるのか気になるところ。

ここのシーンでも噂されてるのは「虎杖と五条悟が入れ替わっているのでは?」というもの。確かに、最後の五条悟の「応!!」というセリフは五条っぽくないというか、虎杖っぽさを感じる。

虎杖は日下部との入れ替わりを行っており、その際に「そろそろ掴めよ」と言われていた。これが誰かに入れ替わることを想定した練習であり、「五条悟と入れ替わるためだった」と考えると、一応セリフは繋がってくる。また、マッチアップ的にも虎杖VS宿儺、五条悟VS羂索のほうが因縁もある。

なので、可能性としてはなくはないが、個人的にはここでの入れ替わりはないと思っている。五条悟の術式、無下限呪術は学生時代の五条も六眼を持ってしてまだまだ未完成だった非常に扱いが難しい術式。虎杖は日下部の体でも苦戦していたので、一ヶ月近くあったとはいえ、それで無下限呪術を扱える気がしないというのはある。あと、それを虎杖が打診して高専一同がそれを良しとすると思えない。「宿儺との戦いにあえて五条でいかない」というのを高専一同が納得するだろうか。それらの疑問から虎杖と五条の入れ替わりはないと思っている。

まさかここまで巻かれるのは正直想定外だった。作者は「年内完結を目指す」と言っていたが、これは本当に年内完結もあるかもしれない。

動画版

▼他話の解説はこちら▼

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この記事を書いた人

「超呪術廻戦」運営者のカズヨシです。呪術廻戦の情報をなるべく詳細に情報開示しています。YouTubeでも解説・考察やってます。

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